2013年7月23日火曜日

「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者 」に込められたメッセージ

山口県周南市の集落で5人の遺体が見つかった連続殺人放火事件の捜査は、7月23日正午現在においても、事件の重要なキーマンと思われる男の行方が分からないようで、真相は依然として闇のままです。

殺害された3人は「鈍器のようなもの」で殴られ、ほぼ即死ということですが、「鈍器のようなもの」と「バールのようなもの」との違いも気になります。
大人気の朝の連続テレビ小説『あまちゃん』でも、「バールのようなもの」といった場合、バール以外の何を指すのかといったことが議論されており、「孫の手」などが挙げられていましたが、人を一発で仕留めるには孫の手では無理だと思われます。
そもそも、バールも「鈍器のようなもの」の範疇に入ると思われますので、報道用語として「悪いことに使う殴り道具」は「鈍器のようなもの」に統一されたのかもしれません。

しかし、それ以上に気になるのが男の家の窓にこれ見よがしに貼られた俳句メッセージです。

「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」

実はこの後に、「みつを」ならぬ「かつを」という書いた人物の名前と思われる銘が入っているのですが、多くの報道ではモザイクが掛けられたり、カットされたりしています。
これは、「かつを」が男の名前だとすると、現段階でそれを公表するのが不適切だと判断されたのかもしれません。
ただ、もしそうだとすると、「付け火」したのは男である可能性が高いのですから、自らを「煙を喜ぶような田舎者」と自嘲した意味に取れてしまいます。

しかし、私にはこの俳句に今の社会全体に対する男の思いが込められているような気がしてなりません。

というのも、「つけび」とはいわゆる「炎上」を意味するのではないかと思うのです。
「炎上」とは、ロクでもないことをやらかしてブログやSNSなどでそれを自ら公表しているような人物を、匿名のネットユーザーが大騒ぎして取り上げ、その者を破滅にまで追い込む現代の「魔女狩り」あるいは「村八分」のような事態のことを指すネット用語ですが、この「炎上」を男は「つけび」と称したのではないでしょうか。

そうすると、「煙を喜ぶような田舎者」とは日本のネットに蔓延している「炎上を喜ぶネットユーザー」ということになります。

最近でも、店主の親族が勃起した状態でコンビニの冷蔵庫に入り込んで、店が契約を解除されたり、病院でバカげたクレームを付けたことをブログに書き、大炎上に晒された末自殺した岩手県議会議員などがおりました(ちなみに彼の名前は「みつお」でした)。

この県議の例では、ネットだけではなくテレビも、まさに火に油を注ぐような報道をして炎上をスペクタクルに盛り上げました。

まさに、今の日本は「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」で溢れていると言えるのではないでしょうか。

そう考えると、この事件、「平成の八つ墓村」などとも称されていますが、真夏の暑さで頭パッカーン状態になった男が日本の相も変わらぬ土着性を詩的に訴えてみた、という見方もできるでしょう。

いずれにせよ、真相の解明が待たれます。