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2017年1月2日月曜日

紅白歌合戦は真剣に見るべきもの~全出場歌手46組を採点

新年あけましておもでとうございます。

昨日の第67回紅白歌合戦はご覧になったでしょうか。
最近は紅白をバカにして見ないことをアピールしてみたり、斜に構えてツッコミを入れたりする浅薄極まりない輩が横行しておりますが、紅白は真剣に見るべきものです。

なぜならば、一年に一度四時間半だけ紅白を見ることによって、この国の大衆文化の全てが把握できるのです。

紅白さえ見れば、「握手で釣るアイドル」「喧嘩して解散する中年アイドル」「怪獣映画」「男女が入れ替わるとかの漫画映画」「コントだか何だかわからないテレビドラマ」「勘違いした外タレが喜ぶ売れない芸人の一発芸」といった、まともな大人なら興味を持たないキッズ向けコンテンツもまとめて知ることができるのだから見ないわけにはいきません。


そこで昨日の紅白ですが、私は全出場歌手46組を10点満点で採点しながら見ていましたので、まずはその結果を報告いたします。

関ジャニ∞・・・3点
嫌いなグループではないのですが、曲がつまらないですね。上滑り感満載の曲です。

PUFFY・・・6点
こちらは昔からあまり好きではありませんが、代表曲だけに曲は良く二人にもそれなりの貫禄がありました。

AAA・・・4点
結構好きなグループですが、曲は間の抜けた感じでした。オープニングのとっ散らかった場で歌っていたのも良くなかったです。

E-girls・・・6点
それなりに歌って踊って曲もまあまあ。韓国のガールズグループに比べたらどうかというのはありますが、やはりこれぐらいのレベルは見せて欲しいものです。

三山ひろし・・・4点
裕次郎のカバーとか歌って欲しいですね。

欅坂46・・・6点
オートチューンがやや露骨でしたが悪くはないです。センターはメンヘラ配信者タイプでああいうのが好きな人は多いのでしょう。軽く「ハイル」とかやっちゃうんですね。

山内惠介・・・6点
「♪夢は捨てるな、捨てるな夢は」とか、作詞者の手抜きを感じさせる歌詞は悪くないです。

miwa・・・6点
この人は売れているんでしょうか?紅白でしか名前を聞きません。曲は特にどうということもないのですが、一緒に歌った中学生が合唱部特有の「生きてます!」って感じの大作りな歌唱スタイルでmiwaを取り囲んでいたのが、先ほどの欅坂46のメンヘラセンターと対極にあって面白かったのでこの評価です。

Sexy Zone・・・2点
安易なグループ名同様につまらない歌でした。ジャニーズの思い上がりを感じさせますね。

天童よしみ・・・3点
つまらない歌と演出でした。和田アキ子がパージされて立場が悪くなったのでしょうか?

SEKAI NO OWARI・・・6点
このグループが人気があるのは分かりますが、何となく近づきたくない感が拭えません。したがってよく知らないのですが、「あんのかい?」に東京を感じさせました。あと、Fukaseは星野源と同じ匂いがしますね。

市川由紀乃・・・3点
苦労人だそうです。

三代目J Soul Brothers・・・3点
このときだけ蕎麦を茹でていてあまり見ていませんでした。

香西かおり・・・3点
真田丸のメインテーマは好きです。あさイチで三浦文彰と辻井伸行の二人がやったのは良かったですね。若者らしくリズムが躍動的でした。香西かおりは特に何もないです。

福田こうへい・・・3点
三波春夫のような人がいなくなった後で紅白歌合戦とかオリンピックとか本当は無理があるのかもしれません。

椎名林檎・・・2点
別に御用シンガーでもいいのですが、この人は昔からつまらなかったです。矢井田瞳の方が遙かに才能があります。先日もNHKの大阪特集の歌謡ショーでテレキャスとブルデラで歌っていましたが、矢井田を紅白に呼んで欲しいですね。

郷ひろみ・・・3点
なんとかという女優のダンスが見せ場だったようです。

綾香・・・7点
やはり上手いです。水嶋ヒロと離婚したときにまた一皮剥けそうです。

V6・・・5点
誰かが結婚したらしいですね。曲はいつものメドレー。あえてSMAPのカバーとかは無理なんでしょうか。

水森かおり・・・5点
巨大衣装が富士山なのが分かりやすくて良かったです。

いきものがかり・・・6点
私が昔からこのグループに思うことは、「ヒューマンリーグのネーミングをディスった村上春樹ならば、『いきものがかり』について何というか」だけなのですが、今回は昔の曲らしいですね。まだ若いのだから新曲をやらせればいいじゃないかと思うのですが。

ゆず・・・6点
永六輔の歌詞を改変というか勝手に付け加えたそうです。これが川内康範ならば化けて出てくる話です。

乃木坂46・・・4点
わりと綺麗どころを揃えましたね。昨今のAV女優を凌ぐレベルです。しかし、あべみかこや向井藍のようなAV女優の方が面白さがありますね。

RADWIMPS・・・5点
アニオタ受けと一般受けを上手く調和させた、なかなかよく考えられたバンドと曲です。

島津亜矢・・・7点
『川の流れのように』は天童よしみも歌っていましたが、こちらの方が全然上。どうでもいいのですが、秋元康の思い上がりはこの曲を作詞したときから始まったような気がします。

福山雅治・・・3点
つまらん、お前の歌はつまらん。

西野カナ・・・4点
ウエディングソングということですが、『Can You Celebrate』っていい曲だったなと思い出しました。

RADIO FISH・・・7点
これは企画物なんでしょうか?よく知らないのですが、曲も演出も悪くないですね。本来ならジャニーズがこのレベルの曲を提供すべきだと思うのですが何をやっているんでしょうかね?

AI・・・6点
「みんなのうた」か何かの企画でしょうか?悪くはないです。

桐谷健太・・・2点
この人もどういう経緯で歌を歌っているのか分からなかったので調べてみるとただのCMソングでした。だとすると、震災に絡めるのもどうかと思いまます。下手でも熱唱すれば感動という安易さは勘弁して欲しいです。

AKB48・・・1点
乃木坂よりも数段ルックスが落ちるのはいいとしても、「総選挙」とかいうのが話題にならなくなってきたので紅白に企画を持ち込むというのは許しちゃいけないでしょう。

五木ひろし・・・3点
この人は「小物感」で生き残っている。

Perfume・・・5点
曲がつまらない、というか変な逃げに入っている感があります。いっそのこと小室哲哉に作曲させるとかは無理なんでしょうか?

Kinki Kids・・・5点
そうか、初出場か、という以外に何もなし。

大竹しのぶ・・・8点
美輪明宏よりは全然いいですね。何と言ってもこれは女優が歌う必然性がある。

星野源・・・7点
恋ダンスが何なのか分かりましたが、なぜこれが流行ったのかが分からない。ドラマの影響なのでしょうか?

坂本冬美・・・9点
以前のしゃくれた歌い方が改善されてとても良くなりました。演出も良かったです。

TOKIO・・・2点
ただのオヤジバンドでしょう。

松田聖子・・・9点
誰もが知っている大ヒット曲を一番抱えたベテラン歌手が新曲を歌う。ただそれだけで凄い偉業を成し遂げた感があるのが昨今の紅白、日本の音楽界ではありますが、この人はもっと大事にされないといけませんね。

X JAPAN・・・5点
「ファイブス・アクリルドラムセットの耐えられない音の軽さ」というのがあるのですが、YOSHIKIのドラムはFibesではなくて特注らしいですね。しかし、やっぱり軽い音です。それはともかく、「原発事故をモチーフにした怪獣」VS「絶叫する元カルト信者」、というよく考えるとヤバい構図でしたね。

高橋真梨子・・・6点
病気説も出ていますが大丈夫なのでしょうか?

THE YELLOW MONKEY・・・3点
さきほどツイッターの検索で調べてみたのですが、このバンドを叩くネトウヨというのはほとんどいないのですね。
なんてったって、イエローモンキーですよ。
黒人がザ・ニガー、韓国人がザ・チョン、沖縄のローカルバンドがザ・ドジンとか名乗ったら問題になるでしょう。
歌だって「乗客に日本人はいませんでした」が悪かったような印象を与えるものです。
それでもネトウヨのバカどもが騒がないというのは、自虐(イエローモンキーと自称する)と非被害者意識に対する批判(加害者に対する批判ではない)ならばOKということでしょうか?
このあたりにネトウヨの、というより日本人の屈折した自意識が垣間見えて、それこそがこのバンドの面白さ、ということなのでしょうが、あんまり好きではないですね。

宇多田ヒカル・・・7点
数年前の中森明菜と同じような腫れ物感を醸し出していましたが、本当はNHKホールに来て欲しかったですね。
ロンドンということで、これより前に唐突に登場したポール・マッカートニー(結局、ただの来日のプロモだったようだ)が再び現れるのかと思いきやそういうこともなく、間の抜けた女優との会話で終了。
倉木麻衣やMISIAと同じような扱いで、そこは格の違い(実際に違います)を見せて欲しかったのですが、声に力がなく仕方ない部分もあるのでしょう。
しかし、曲だけを見れば「今の曲」として間違いなく最上位に位置するものです。

氷川きよし・・・5点
この人も新曲を歌わせてやればいいと思います。

石川さゆり・・・5点
熊本出身なのですね。世界は三年に一回くらい、この人にトリを取らせる大義名分を用意してくれてるような気がします。

嵐・・・3点
デビュー曲は名曲です。しかし、V6でも言いましたがSMAPのカバーを歌って先輩の長年の功績を称えるくらいやればいいと思います。誰も損はしないわけでしょう。結局、ジャニーズの思い上がりなんですよ。


以上、全46組の採点で結果は紅組124点、白組95点で紅組の勝利です。
公式の結果も紅組の勝利で、視聴者、会場、審査員との採点の配分で疑問の声が上がっていますが、審査員は概ね適正な判断をしたということでしょう。

白組については、ジャニーズが日本の芸能をダメにしているということです。
SMAPについても特に思い入れはないのですが、ああいう終わらせ方をさせる芸能事務所はやはりダメなのです。
紅組についてはAKB関係をもっと抑制させるべきです。
テレビという決まった枠の中であの人数の多さは間違っています。
いずれも、ジャニーズ、AKBの売れてるからいいだろうという思い上がりが飽和状態にまで達しているのが現状でしょう。


次に、今回の紅白の全体的印象を述べます。

1、和田アキ子のいない爽快感は事前の予想を上回るものだった
彼女一人いないだけで風通しが良くなり楽しさアップでしたね。
宇多田を出場させるために、確執(というより前川清との男女関係で藤圭子を嫌っていた和田の一方的なディス)のあった和田を排除したという説もありますが、そうだとすれば宇多田はいい仕事をしました。


2、大御所や「飼い慣らされない男達」が出なかった
和田もそうですが細川たかしや森進一も出なくなり、一挙に大御所がいなくなりましたね。五木ひろしにはどこか小物感が漂い、石川さゆりは今や津軽の雪や天城峠の風のごとき「自然現象」のような感じがします。
また、長渕剛だとか美輪明宏、泉谷しげる、サザンオールスターズといった「飼い慣らされない男達」も出なくなりました。
一昨年の桑田の勲章事件で去勢されてしまったのでしょうか?
この結果、全体に小市民的な穏やかさが溢れかえりましたがそれは悪くなかったと思います。


3、ドメスティックムードの強化
数年前までは韓国のアーティストなどが出ていましたが、震災と安倍政権で外国人は排除されていきました。さらには沖縄系の人もいなくなりましたね。その結果、目に見えて閉塞感が高まったような気がします。
海的なものが浦島太郎(桐谷健太)の歌だけというのは実に象徴的です。
タモリとマツコ・デラックスの会場に入れないという演出について、どちらかというと評判が悪いようですが、今の紅白の閉鎖性、密室感を強調していて面白かったですね。


4、サブカルとしてのアニメの排除
『君の名は。』がありますが、あれはもうサブカルではないですね。普通の大ヒット映画の主題歌としての出場でした。
ゴジラは言わずもがな実写です。
前年は企画コーナーでアニメ紅白をやり、小林幸子がボカロ曲の『千本桜』を歌ったりしましたが、あれがサブカルとしてのアニメの終わりだったのでしょう。
アニオタというのは2016年でサブカル的存在価値が消滅したと思います。ただの趣味の人になりました。


5、しょうもない企画コーナーがなくなった
これはいいことですね。あれは毎年目を覆いたくなるような悲惨なものばかりでした。
今年もピコ太郎コーナーはありましたが、2016年、「世界で最も売れた日本の歌手」による歌なのですから誰も文句は言えないでしょう。
企画コーナーの代わりに、ゴジラの寸劇とタモリ&マツコのコントが唐突に挟み込まれるという演出だったわけですが、これは賛否両論というより否定的意見の方が多いようです。
ゴジラについては冷静な有村架純という設定が面白く、しかもそれが最後の集計で予想に反して紅組が勝ってしまい素で驚く彼女の前フリになったというところが生放送ならではです。
もっとも司会の相葉については、やりにくそうで気の毒でした。

タモリ&マツコについては、あのパイプオルガンが見られたのが良かったです。
30年以上前にNenaのNHKホールでのコンサートを見に行って以来、あのオルガンがネーナの脇毛よりも気になっていたのですが、音まで出してくれて最高でした。

しかし、それ以上にあの二人が結局最後まで紅白を見られなくて、にもかかわらず満足して帰って行くというオチが素晴らしいと思いましたね。
「こんな番組、本当はもう見る必要ないだろう」というメッセージは完全に正しいものです。

この手の演出、ノリは三年前の『あまちゃん』を引き摺ったものだと思いますが、それを上手く昇華させたと思います。


したがって、今回の紅白は全体として満足のいく良い歌番組でした。

2014年12月30日火曜日

2014年、最大の事件はBABYMETAL DEATH

今年も残すところ、後一日となりました。

毎年、年末になるとどこかの寺で「今年の漢字」なるものが発表されるのですが、2014年は「税」だそうです。
アベノミクスの失敗を全て消費税のせいにするリフレ派がこんなところにまで影響を及ぼしてしまったという証にはなるかもしれませんが、「今年の漢字」には相応しくないでしょう。

私だったら、「滑」にしますね。
山が滑り落ちる土砂災害で多くの方が亡くなりました。
また、STAP細胞、偽べートーベン、さらには「生活の党と山本太郎となかまたち」など多くの「スベリ」が巷を賑わせました。
もちろん、アベノミクスの「スベリ」も忘れてはなりません。

ちなみに2011年は「絆」でした。
それが3年経って、地雷女に細胞を仕込まれたりしたあげく首を吊ったり、金目当てに結びついた詐欺師と売れない作曲家が仲違いしたり、昔の仲間に全員逃げられて過激派の「なかまたち」になったりと、腐った「絆」がついに切れて谷底に滑り堕ちていった、という感じですね。


ロクなことがなかった2014年なのですが、これは一つのフェーズが終わる最後の段階であるとも考えられます。

つまり、今はフェーズが切り替わる端境期にあると思うですが、その象徴と言うべきなのがBABYMETALなのです。


しかし、このBABYMETAL、なかなかに難しい存在です。
一般には、「アイドルブームの中、メタルという新機軸を打ち出して今年ブレイクした注目株」みたいな捉え方をされているのでしょうが、これでは事の本質を見失ってしまいます。

そもそも、今年になってまだ「アイドル」とか言って喜んでいるのが愚の骨頂です。
去年、『あまちゃん』があれほど明確に「アイドル」の歴史を描くことで、それを終わらせたのにもかかわらず、です。
あそこまでやられて、まだ分からないというのはもうどうしようもありません。
「アイドル鑑賞が趣味です」と言われればそれまでですが、ようするに「若い女の子を見るのが好きです」というだけのことでしかありません。
しかし、それならば今やAVの方が楽しめると思いますが、アイドルのような中途半端なものに拘るというのもまた、SNSなどに溢れる「腐った絆」的なものを求めてのことでしょう。

したがって、BABYMETALのクリティカルポイントはアイドルではない。
メタルです。
メタルであること、これこそが重要なのです。


つまり、今ってメタルなのです。
メタルこそがこれからのフェーズのキーアイテムなのです。

一方で、終わったものは何か?

一言で言えば、EDMとかいうやつですね。

今、シンセサイザーの音がとにかくダメです。
もちろん、リズムマシンやらオートチューンで加工されたボーカルなんかも、もう結構という感じです。
そういったものを使って、レトロフューチャーみたいなムードを出すのも、いい加減にしてくれと思います。
フューチャーでも何でもなくて、ただのレトロ、若い人は知らないでしょうが、滝田ゆうの電柱みたいなものです。

いつまでやってんだよと、なぜもっと多くの人が思わないのか不思議です。

小室哲哉が「EDM!、EDM!」とかツイッターで盛り上がっているのを見るのも正視に耐えません。

Aphex TwinとFlying Loutusのニューアルバムが話題になりましたが、それをもって「音楽復興の兆しがある」とか言い出す田舎者もいるそうです。
私などは、これらのアルバムから感じるのは、80年代のチック・コリアやハービー・ハンコックだとかです。

チックもハービーも悪いミュージシャンじゃありません。
そして、あの時代、彼らはそれなりに新しいことをやっていました。
しかし、当時高校生だった私には、「ジャズを引き摺っているのは結局古いな」としか思えませんでした。

それと同じことを、Aphex TwinとFlying Loutusのニューアルバムにも感じます。

1940年代に革新的だったモダンジャズが、40年経ってフュージョンなどと名前を変えても「もういいや」としか思えない。
1970年代に革新的だったテクノが、40年経ってEDMなどと名前を変えても「もういいや」としか思えない。


この反復が、どうもあまり多くの人に共有されていないのですが、その理由は80年代のテクノように明確に存在した「次」が今は分かりにくいということがあると思います。


例えば、シンセサイザーの音がダメだと言いましたが、もちろんダメじゃないのもあるのです。
2010年以降のマーカス・ポップ(Oval)などは良いのですが、そもそもあれがシンセサイザーだと認識されていない、というか、その認識の不可能性こそがポイントだったりするので、話が大変に難しくなってしまいます。

これは、何故今メタルか、という本題にも繋がっていくのですが、今のメタルはかつてのメタルとは本質的に違うのです。
というか、メタルというのは凄まじく細分化しているので、違うメタルがあるということです。
そして、その違いとは「歪みの質」に起因したりするのですが、これも難しい話になってしまうので別の機会に書きます(本当は若い人で、そういうことをブログかなんかに書いてくれるような人がいてもいいんじゃないかと思うのですが、いませんね)。


とにかく、そういう今のメタルが「次」のフェーズの中心に存在している、ということだけは確かなのです。


私は、昔はメタルなど一番バカにしていました。
シンセマニアのパンクニューウェーブ少年でしたから当然ですね。
それが今や、すっかりメタル野郎です。
アイバニーズの薄いギターにハイゲインディストーションでジェントジェントです。

カントリーなんかもバカにして聴かなかったのですが、これは数年前から聴いて、いいなと思うようになりました。
いいなというか、カントリーが分からないとアメリカのロックなどは分からないのですね。

それにしても紆余曲折の挙げ句、この歳になって辿り着いたのが、かつて散々バカにしていたメタルだった、というのは我ながら驚きですね。

人は嫌ったりバカにしたりしていたものに最後は吸い寄せられていくのかもしれません。

野間易通さんなども、やがては「萌え~」とか言って美少女アニメを見ながら日の丸を振る老人になったりするのかもしれませんよ。


それで、BABYMETALの話に戻りますが、とにかくメタルであることが重要だというのはお分かりいただけたと思います。

そしてもちろん、世界的に評価されているというのがやはり決定的に凄いことです。
新しく出るアルバムのレビューで書いている方がおりますが、かなり難しいことなのですね、海外のライブで評価されるというのは。

先日、NHKで放送したロンドン公演も、日本語の歌であれほど外国人が盛り上がるというのは、見ていて感動しました。

あれが海外で受けるというのは、一つには日本趣味をかなり上手く取り入れているというのがあるでしょう。

特に、あの花魁と禿スタイルはダンスのみならず、歌の構成にも活かされていて三人でやる必然性を感じさせます。


メタルにおけるステージアクションとボーカルというのはなかなか難しくて、例えば、Meshuggahなどは、今や楽器用のアンプやスピーカーキャビネットを使わずにデジタルシミュレータの出力をそのままミキサーに送っているようです。

そうすると、ステージには楽器を持ったメンバーとボーカルが並んで演奏みたいになるのですが、どうもあのボーカルの雰囲気からしてメタルコントみたいな感じになってしまうのです。

たとえ、実際には音の出ていない張りぼてあってもマーシャルウォールというのは意味があったんだなと思いましたが、音楽はヘビーなのだけどビジュアルはコントというモダンメタルの問題点をどう解消していくのかについて、BABYMETALはそのサウンドとともに一つのスタイルを打ち立てたと思います。

こういうスタイルのイノベーションは日本では無視されがちですが、海外では確実に評価されますね。


ただいずれにせよ、BABYMETALの最大の魅力はやはりSU-METALのボーカルなのです。

上手いというよりも、彼女の声には力があります。

力がないと歌ってダメなんです。

松田聖子、安室奈美恵、宇多田ヒカル、みんな声に力がありました。
SU-METALのボーカルにはこれら歴代の歌姫に匹敵する力があります。


そういう力のある声で歌う人間が、日本から世界に向けて出てきた。

これは、やはり極めて大きな一つの事件なのです。

2013年1月1日火曜日

もっとデフレを、再び円高を!そして、PSYを!

新年、あけましておめでとうございます。

昨年は年末に選挙をやりやがりまして、政権が交代しました。
自民党が政権を奪還したのは良いのですが、その経済政策は実に邪悪なものです。

原発再稼働やTPP推進の大きな問題がありますが、これらは全て今後の経済政策によって強制的に決定されてしまうものです。
そしてその政策とは、デフレ脱却を目指し円安にするという。
何という馬鹿げたことをやるのか。
円安については既に86円にまでなってしまいました。

私は断固としてデフレを支持し円高を応援したい。
しかし、日銀を脅しにかかる麻生太郎副総理兼財務・金融相(この肩書きからして事実上の最高権力者です)の元では、デフレの楽園は破壊され円安が容赦なく襲いかかるでしょう。

もはや、この国家権力の恐るべき愚行は自然災害のようなものだと考えるしかない。
この巨大津波のごとき大厄災にどのように備えていくかが今年の大きなテーマになっていくでしょう。
この事態に必死の抵抗をしておられる池田信夫先生に何とか頑張っていただきつつ、来るべき破局に備えていこうと思っております。


昨日の大晦日はNHKの紅白歌合戦を見ました。
今や、日本の歌謡曲とかJ-POPとかいうものに一切の興味をなくしてしまいましたが、一年に一度だけ状況をチェックしておこう思い、紅白歌合戦だけは意地でも全て見るようにしています。

冒頭、浜崎あゆみとか中島美嘉といったベテランの域に近づきつつある人の歌が下手になっていて驚きました。中島美嘉などは昔はもっといい歌を歌っていましたが・・・浜崎も無理して出る必要はないとしか言えないパフォーマンスです。

演歌の人達もいつもの曲を歌うだけで元気がないというか・・・石川さゆりだけは中村勘三郎への執念のようなものを感じさせ迫力がありましたが。和田アキ子のあんな歌じゃ勘三郎も成仏できないでしょうし・・・
また、矢沢永吉が元気にシャウトしていましたが、その後に歌ったサブちゃんの歌唱との間に似たようなものを見いだしてしまい、日本のロックの何たるかを思い知らされました。

美輪明宏の『ヨイトマケの唄』がネットで賞賛されていますが、何だかなという感じです。『平清盛』と似たような匂いを感じましたね。
ああいう、昔のドロっとしたノリを混ぜておけばネット世代の田舎ヤングに受けるんだろ的な。

女の集団も3組くらい出てましたが、誰が誰だか見分けがつかない状況になってきています。

良かったのは、彩香、Perfume、きゃりーぱみゅぱみゅ、なぜかエレキを弾く(ふりの)五木ひろしぐらいでしたか。
Perfumeの曲は良かったですね。やはり中田ヤスタカの時代なのでしょうか。

EXILEなどもいいんですが、別の曲を歌えばいいんじゃんないかと思います。なぜ若い人達にまで定番の曲を歌わせるのか分かりません。

あと、MISIAのセットだかロケだかよく分からない映像がある意味MISIAっぽい感じでした。あの極めてヒューマニスティックに歌っているにもかかわらず全くヒューマンを感じさせないところが、ですね。Perfumeの方が余程ヒューマニスティックだったりしますが、最近はAuto-Tune(ピッチコレクト)は控えめなようです。さすがにもう飽きましたしね、あれは。

去年は朝鮮人が3組くらい出ていましたが、今年は時勢を鑑みてか完全排除でした。
しかし、こういうときこそ出すべきじゃないでしょうか。
PSYとか出して、美輪明宏と馬ダンスを踊るべきだと思いました。


今年も頑張っていこうと思います。

2012年5月27日日曜日

MELODYNE ESSENTIALを使ってみた

一月ほど前、VOCALOID3 Megpoid Nativeを買ったのですが、そのときセット価格で安くなっていたのでピッチ補正ソフトのMELODYNE ESSENTIALも一緒に買いました。
しばらく、いじらずにいたのですが先日やっとインストールして使ってみました。
ただ、このインストールは少し分かりづらいですね。
私はableton liveのVSTとして使うのでliveのVSTフォルダーに入れないといけないのですが、インストール時の選択でVST3を選ぶとスタンドアローンのみのインストールになってしまいました。
VSTフォルダーを選んで入れるには、VST2を選択しないといけないようです。
また、32bitのみを選択したのですがなぜか64bitも一緒にインストールされたりしました。ただ、それで特に問題が生じるということはありません。スタンドアローンでもliveのVSTでも問題なく使えています。

私がこれまで使っていたピッチ補正ソフトはフリーのKeroVeeというVSTエフェクトです。
このソフトは非常に良くできていますね。その名の通り、いわゆるケロケロボイス、すなわち歌われる音のピッチをフラットにして変調感のある声にするためのソフトなのですが、元の音声に加えてピッチとフォルマントを変えた二系統の効果をパンで振り分けたりできるのが素晴らしいですね。
ある程度のレイテンシーはあるものの、リアルタイムでも結構使えます。

一方で、MELODYNE ESSENTIALは同じピッチ補正ソフトでも基本的に違うものです。
こちらはリアルタイムでは使えず、一度サンプリングというか内部に音声を取り込みます。
そして取り込んだ音声を細かく切り分けます。だいたい音符の長さで切っているようなので長い音は長いままです。その切り分けた音の長さ、音程、位置を変えたりして補正していくのですが、個々の音の内部の音程を一定化するのはある程度の範囲内に限られ、音同士の繋がりも飛び飛びにしていくようなことはできません。
したがって、補正を最大にしてもケロケロボイスというかロボットのような声、ようするにPerfumeのような歌にはなりません。
調べてみると、上位ソフトのMELODYNE ASSISTANTからでないとそういうことはできないようですね。
ちょっと残念だったのですが、私の場合、VOCALOIDには自然さを求めたいので、また自分が歌う場合リアルタイムで補正したいのですが上位ソフトでもそれはできないのでESSENTIALでも良かったかなとも思います。VOCALOID3ではRewireが廃止されたので、オーディオに書き出した後からボーカロイドトラックを少し手直ししたいという用途には使えますからね。
しかし、ケロケロボイスをやりたい人はMELODYNE ESSENTIALを選ぶべきではありません

ピッチ補正ソフトというのは他にAuto-Tuneが有名ですが、私は今までどのソフトでもKeroVeeのようなハーモナイザー的機能だけだと思い込んでいました。しかし実はMELODYNEのように音の切り分けをやって補正しているのですね。考えてみれば当然なのですが、使ってみて初めて分かりました。

なお、リアルタイムのピッチ補正には、もうすぐRolandからVE-5というボーカル用エフェクターが出るようなので、こちらを検討してみたいと思います。