2017年1月2日月曜日

紅白歌合戦は真剣に見るべきもの~全出場歌手46組を採点

新年あけましておもでとうございます。

昨日の第67回紅白歌合戦はご覧になったでしょうか。
最近は紅白をバカにして見ないことをアピールしてみたり、斜に構えてツッコミを入れたりする浅薄極まりない輩が横行しておりますが、紅白は真剣に見るべきものです。

なぜならば、一年に一度四時間半だけ紅白を見ることによって、この国の大衆文化の全てが把握できるのです。

紅白さえ見れば、「握手で釣るアイドル」「喧嘩して解散する中年アイドル」「怪獣映画」「男女が入れ替わるとかの漫画映画」「コントだか何だかわからないテレビドラマ」「勘違いした外タレが喜ぶ売れない芸人の一発芸」といった、まともな大人なら興味を持たないキッズ向けコンテンツもまとめて知ることができるのだから見ないわけにはいきません。


そこで昨日の紅白ですが、私は全出場歌手46組を10点満点で採点しながら見ていましたので、まずはその結果を報告いたします。

関ジャニ∞・・・3点
嫌いなグループではないのですが、曲がつまらないですね。上滑り感満載の曲です。

PUFFY・・・6点
こちらは昔からあまり好きではありませんが、代表曲だけに曲は良く二人にもそれなりの貫禄がありました。

AAA・・・4点
結構好きなグループですが、曲は間の抜けた感じでした。オープニングのとっ散らかった場で歌っていたのも良くなかったです。

E-girls・・・6点
それなりに歌って踊って曲もまあまあ。韓国のガールズグループに比べたらどうかというのはありますが、やはりこれぐらいのレベルは見せて欲しいものです。

三山ひろし・・・4点
裕次郎のカバーとか歌って欲しいですね。

欅坂46・・・6点
オートチューンがやや露骨でしたが悪くはないです。センターはメンヘラ配信者タイプでああいうのが好きな人は多いのでしょう。軽く「ハイル」とかやっちゃうんですね。

山内惠介・・・6点
「♪夢は捨てるな、捨てるな夢は」とか、作詞者の手抜きを感じさせる歌詞は悪くないです。

miwa・・・6点
この人は売れているんでしょうか?紅白でしか名前を聞きません。曲は特にどうということもないのですが、一緒に歌った中学生が合唱部特有の「生きてます!」って感じの大作りな歌唱スタイルでmiwaを取り囲んでいたのが、先ほどの欅坂46のメンヘラセンターと対極にあって面白かったのでこの評価です。

Sexy Zone・・・2点
安易なグループ名同様につまらない歌でした。ジャニーズの思い上がりを感じさせますね。

天童よしみ・・・3点
つまらない歌と演出でした。和田アキ子がパージされて立場が悪くなったのでしょうか?

SEKAI NO OWARI・・・6点
このグループが人気があるのは分かりますが、何となく近づきたくない感が拭えません。したがってよく知らないのですが、「あんのかい?」に東京を感じさせました。あと、Fukaseは星野源と同じ匂いがしますね。

市川由紀乃・・・3点
苦労人だそうです。

三代目J Soul Brothers・・・3点
このときだけ蕎麦を茹でていてあまり見ていませんでした。

香西かおり・・・3点
真田丸のメインテーマは好きです。あさイチで三浦文彰と辻井伸行の二人がやったのは良かったですね。若者らしくリズムが躍動的でした。香西かおりは特に何もないです。

福田こうへい・・・3点
三波春夫のような人がいなくなった後で紅白歌合戦とかオリンピックとか本当は無理があるのかもしれません。

椎名林檎・・・2点
別に御用シンガーでもいいのですが、この人は昔からつまらなかったです。矢井田瞳の方が遙かに才能があります。先日もNHKの大阪特集の歌謡ショーでテレキャスとブルデラで歌っていましたが、矢井田を紅白に呼んで欲しいですね。

郷ひろみ・・・3点
なんとかという女優のダンスが見せ場だったようです。

綾香・・・7点
やはり上手いです。水嶋ヒロと離婚したときにまた一皮剥けそうです。

V6・・・5点
誰かが結婚したらしいですね。曲はいつものメドレー。あえてSMAPのカバーとかは無理なんでしょうか。

水森かおり・・・5点
巨大衣装が富士山なのが分かりやすくて良かったです。

いきものがかり・・・6点
私が昔からこのグループに思うことは、「ヒューマンリーグのネーミングをディスった村上春樹ならば、『いきものがかり』について何というか」だけなのですが、今回は昔の曲らしいですね。まだ若いのだから新曲をやらせればいいじゃないかと思うのですが。

ゆず・・・6点
永六輔の歌詞を改変というか勝手に付け加えたそうです。これが川内康範ならば化けて出てくる話です。

乃木坂46・・・4点
わりと綺麗どころを揃えましたね。昨今のAV女優を凌ぐレベルです。しかし、あべみかこや向井藍のようなAV女優の方が面白さがありますね。

RADWIMPS・・・5点
アニオタ受けと一般受けを上手く調和させた、なかなかよく考えられたバンドと曲です。

島津亜矢・・・7点
『川の流れのように』は天童よしみも歌っていましたが、こちらの方が全然上。どうでもいいのですが、秋元康の思い上がりはこの曲を作詞したときから始まったような気がします。

福山雅治・・・3点
つまらん、お前の歌はつまらん。

西野カナ・・・4点
ウエディングソングということですが、『Can You Celebrate』っていい曲だったなと思い出しました。

RADIO FISH・・・7点
これは企画物なんでしょうか?よく知らないのですが、曲も演出も悪くないですね。本来ならジャニーズがこのレベルの曲を提供すべきだと思うのですが何をやっているんでしょうかね?

AI・・・6点
「みんなのうた」か何かの企画でしょうか?悪くはないです。

桐谷健太・・・2点
この人もどういう経緯で歌を歌っているのか分からなかったので調べてみるとただのCMソングでした。だとすると、震災に絡めるのもどうかと思いまます。下手でも熱唱すれば感動という安易さは勘弁して欲しいです。

AKB48・・・1点
乃木坂よりも数段ルックスが落ちるのはいいとしても、「総選挙」とかいうのが話題にならなくなってきたので紅白に企画を持ち込むというのは許しちゃいけないでしょう。

五木ひろし・・・3点
この人は「小物感」で生き残っている。

Perfume・・・5点
曲がつまらない、というか変な逃げに入っている感があります。いっそのこと小室哲哉に作曲させるとかは無理なんでしょうか?

Kinki Kids・・・5点
そうか、初出場か、という以外に何もなし。

大竹しのぶ・・・8点
美輪明宏よりは全然いいですね。何と言ってもこれは女優が歌う必然性がある。

星野源・・・7点
恋ダンスが何なのか分かりましたが、なぜこれが流行ったのかが分からない。ドラマの影響なのでしょうか?

坂本冬美・・・9点
以前のしゃくれた歌い方が改善されてとても良くなりました。演出も良かったです。

TOKIO・・・2点
ただのオヤジバンドでしょう。

松田聖子・・・9点
誰もが知っている大ヒット曲を一番抱えたベテラン歌手が新曲を歌う。ただそれだけで凄い偉業を成し遂げた感があるのが昨今の紅白、日本の音楽界ではありますが、この人はもっと大事にされないといけませんね。

X JAPAN・・・5点
「ファイブス・アクリルドラムセットの耐えられない音の軽さ」というのがあるのですが、YOSHIKIのドラムはFibesではなくて特注らしいですね。しかし、やっぱり軽い音です。それはともかく、「原発事故をモチーフにした怪獣」VS「絶叫する元カルト信者」、というよく考えるとヤバい構図でしたね。

高橋真梨子・・・6点
病気説も出ていますが大丈夫なのでしょうか?

THE YELLOW MONKEY・・・3点
さきほどツイッターの検索で調べてみたのですが、このバンドを叩くネトウヨというのはほとんどいないのですね。
なんてったって、イエローモンキーですよ。
黒人がザ・ニガー、韓国人がザ・チョン、沖縄のローカルバンドがザ・ドジンとか名乗ったら問題になるでしょう。
歌だって「乗客に日本人はいませんでした」が悪かったような印象を与えるものです。
それでもネトウヨのバカどもが騒がないというのは、自虐(イエローモンキーと自称する)と非被害者意識に対する批判(加害者に対する批判ではない)ならばOKということでしょうか?
このあたりにネトウヨの、というより日本人の屈折した自意識が垣間見えて、それこそがこのバンドの面白さ、ということなのでしょうが、あんまり好きではないですね。

宇多田ヒカル・・・7点
数年前の中森明菜と同じような腫れ物感を醸し出していましたが、本当はNHKホールに来て欲しかったですね。
ロンドンということで、これより前に唐突に登場したポール・マッカートニー(結局、ただの来日のプロモだったようだ)が再び現れるのかと思いきやそういうこともなく、間の抜けた女優との会話で終了。
倉木麻衣やMISIAと同じような扱いで、そこは格の違い(実際に違います)を見せて欲しかったのですが、声に力がなく仕方ない部分もあるのでしょう。
しかし、曲だけを見れば「今の曲」として間違いなく最上位に位置するものです。

氷川きよし・・・5点
この人も新曲を歌わせてやればいいと思います。

石川さゆり・・・5点
熊本出身なのですね。世界は三年に一回くらい、この人にトリを取らせる大義名分を用意してくれてるような気がします。

嵐・・・3点
デビュー曲は名曲です。しかし、V6でも言いましたがSMAPのカバーを歌って先輩の長年の功績を称えるくらいやればいいと思います。誰も損はしないわけでしょう。結局、ジャニーズの思い上がりなんですよ。


以上、全46組の採点で結果は紅組124点、白組95点で紅組の勝利です。
公式の結果も紅組の勝利で、視聴者、会場、審査員との採点の配分で疑問の声が上がっていますが、審査員は概ね適正な判断をしたということでしょう。

白組については、ジャニーズが日本の芸能をダメにしているということです。
SMAPについても特に思い入れはないのですが、ああいう終わらせ方をさせる芸能事務所はやはりダメなのです。
紅組についてはAKB関係をもっと抑制させるべきです。
テレビという決まった枠の中であの人数の多さは間違っています。
いずれも、ジャニーズ、AKBの売れてるからいいだろうという思い上がりが飽和状態にまで達しているのが現状でしょう。


次に、今回の紅白の全体的印象を述べます。

1、和田アキ子のいない爽快感は事前の予想を上回るものだった
彼女一人いないだけで風通しが良くなり楽しさアップでしたね。
宇多田を出場させるために、確執(というより前川清との男女関係で藤圭子を嫌っていた和田の一方的なディス)のあった和田を排除したという説もありますが、そうだとすれば宇多田はいい仕事をしました。


2、大御所や「飼い慣らされない男達」が出なかった
和田もそうですが細川たかしや森進一も出なくなり、一挙に大御所がいなくなりましたね。五木ひろしにはどこか小物感が漂い、石川さゆりは今や津軽の雪や天城峠の風のごとき「自然現象」のような感じがします。
また、長渕剛だとか美輪明宏、泉谷しげる、サザンオールスターズといった「飼い慣らされない男達」も出なくなりました。
一昨年の桑田の勲章事件で去勢されてしまったのでしょうか?
この結果、全体に小市民的な穏やかさが溢れかえりましたがそれは悪くなかったと思います。


3、ドメスティックムードの強化
数年前までは韓国のアーティストなどが出ていましたが、震災と安倍政権で外国人は排除されていきました。さらには沖縄系の人もいなくなりましたね。その結果、目に見えて閉塞感が高まったような気がします。
海的なものが浦島太郎(桐谷健太)の歌だけというのは実に象徴的です。
タモリとマツコ・デラックスの会場に入れないという演出について、どちらかというと評判が悪いようですが、今の紅白の閉鎖性、密室感を強調していて面白かったですね。


4、サブカルとしてのアニメの排除
『君の名は。』がありますが、あれはもうサブカルではないですね。普通の大ヒット映画の主題歌としての出場でした。
ゴジラは言わずもがな実写です。
前年は企画コーナーでアニメ紅白をやり、小林幸子がボカロ曲の『千本桜』を歌ったりしましたが、あれがサブカルとしてのアニメの終わりだったのでしょう。
アニオタというのは2016年でサブカル的存在価値が消滅したと思います。ただの趣味の人になりました。


5、しょうもない企画コーナーがなくなった
これはいいことですね。あれは毎年目を覆いたくなるような悲惨なものばかりでした。
今年もピコ太郎コーナーはありましたが、2016年、「世界で最も売れた日本の歌手」による歌なのですから誰も文句は言えないでしょう。
企画コーナーの代わりに、ゴジラの寸劇とタモリ&マツコのコントが唐突に挟み込まれるという演出だったわけですが、これは賛否両論というより否定的意見の方が多いようです。
ゴジラについては冷静な有村架純という設定が面白く、しかもそれが最後の集計で予想に反して紅組が勝ってしまい素で驚く彼女の前フリになったというところが生放送ならではです。
もっとも司会の相葉については、やりにくそうで気の毒でした。

タモリ&マツコについては、あのパイプオルガンが見られたのが良かったです。
30年以上前にNenaのNHKホールでのコンサートを見に行って以来、あのオルガンがネーナの脇毛よりも気になっていたのですが、音まで出してくれて最高でした。

しかし、それ以上にあの二人が結局最後まで紅白を見られなくて、にもかかわらず満足して帰って行くというオチが素晴らしいと思いましたね。
「こんな番組、本当はもう見る必要ないだろう」というメッセージは完全に正しいものです。

この手の演出、ノリは三年前の『あまちゃん』を引き摺ったものだと思いますが、それを上手く昇華させたと思います。


したがって、今回の紅白は全体として満足のいく良い歌番組でした。

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